業務の実施-現場作業

基準

現場作業における監査手続き

現場作業において内部監査人は証拠を収集する為に監査手続きを実施する。現場作業における監査手続きは(1)観察、(2)質問、(3)分析、(4)立証、(5)調査、(6)評価がある。

(1)観察

観察とは、監査対象部問の人々、プロセス、施設、その他事象を、目的を持って視覚的に調査をすることである。観察を通して、内部監査人は「視覚として見たものとこれまでの経験からの感覚との比較検討」を行う。従って、内部監査人の経験が深まれば深まるほど観察力は強化される。観察は重要であるが、一般的には他の技術の予備的な役割を持つ。質問、分析に際しても観察を実施する。

(2)質問

質問はおそらく監査業務で最も広く使われる手法である。回答情報を確かめる為に、少なくとも二人以上に同じ質問をすることも重要である。一連の監査業務を通して使用され、口頭又は書面での形をとる。質問書を利用する場合、内部監査人は事前に質問を用意し、監査対象部門の担当者に記入してもらう。

内部監査人は監査対象部門に対して、インタビューを実施する機会が多々ある。インタビューには特殊な能力は必要ないが、IIAではインタビューの段階に応じたテクニックについて以下のように紹介している。

<インタビューの段階とテクニック>

①準備
  • 質問すべき内容を入念に準備し、整理する。
    • 事前に質問のリスクやインタビューの指針をまとめた書面を用意する。
    • 質問項目を論理的な順番で配置する。
  • 相手が自由に発言できる環境を作り、上司と部下脳ような利害関係のある複数名は、同時にインタビューの相手にしないことに注意する。
②自己紹介
  • インタビューを適切なものとするために自己紹介に相応の時間を費やす。
③導入
  • インタビューの目的及び所要時間を伝える。
    • インタビューの目的を伝え、その内容が監査業務においてどのような位置を占めるか説明する。
    • おおよそのインタビューの所要時間を伝える。(2時間程度を限度とする。)
④意思の疎通
  • お互いの意思の疎通を確立する。
    • 例えば名前で呼び合うなどして、お互いの信頼関係を気づくように心がける。
    • 誠意をもって接し、相手に脅迫的に感じさせる言動を控える。
    • 組織体としての目的の達成を支援するという内部監査の目的を伝える。
⑤質問
  • 適切な質問をする。
    • 「だれが」「何を」「どこで」「なぜ」「どのようにして」のような自由回答質問法を用いて、相手の積極的な返答を導くような質問を心がける。
    • 逆に、誘導尋問や、単純に「はい」「いいえ」だけで完結するような質問は避ける。
    • 回答者が防衛的になってしまうような質問の仕方は避ける。
⑥聞き取りと会話
  • 注意深く聞き、そして話すようにする。
    • 回答者が話している間は割って入らないようにする。
    • 確認の為に、回答者の回答を反復したり言い換えたりする。また、必要に応じて回答者の回答に補足を加える。
    • 偏見的な発言をしないようにする。
⑦記録
  • 議事録またはインタビュー・メモを必ず取る。
    • あまり、目立たない形で行い、過剰な沈黙や間を避けるようにする。
⑧非言語的伝達
  • ボディランゲージを控えめに用いる。
    • 笑いやうなずきといったボディランゲージを用い、議論を促進する。しかし、過剰な使用は逆効果となる為、禁物である。
⑨終了
  • きちんとした形でインタビューを終了する。
    • 回答者に感謝をし、(インタビューの内容を受けて)次に監査業務が行う段階について説明をしてインタビューを終了する。

(3)分析

  • 複雑な構成要素をセグメント化することでその本質を判断する。

(4)立証

  • 物事の真実、正確さ、妥当性などを確認する。

(5)調査

  • 内部監査人が監査の上で発見することを望む項目、及び、知る必要がある項目について徹底した追求、究明をする。

(6)評価

  • 取得した情報を比較検討し、妥当性、有効性、効率性を判断する。

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