属性基準(1300):品質保証と業務の改善

基準

品質のアシュアランス・改善のプログラム

内部監査部門にも業務の品質を保証するシステムが必要である。基準では1300で品質のアシュアランス・改善のプログラムについて規定し、1310においてプログラムの要件についての基準を定めている。また、品質評価の手法として1311の内部評価1312の外部評価の基準を定め、1320でプログラムの報告に関する基準を定めている。

属性基準(1300):品質のアシュアランスと改善のプログラム

内部監査部門長は、内部監査部門を取り巻くすべての要素を網羅する、品質のアシュアランス改善のプログラムを作成し維持しなければならない。

属性基準(1310): 品質のアシュアランスと改善のプログラムの要件

品質のアシュアランスと改善のプログラムには、内部評価と外部評価の両方を含めなければならない。

解釈指針(1300):品質保証と業務の改善

品質のアシュアランスと改善のプログラムは、内部監査部門の「基準」への適合性の評価や、内部監査人が「倫理綱要」を適用しているか否かの評価ができるように設計する。このプログラムはまた、内部監査部門の効率性と有効性を評価し、かつ改善の機会を明らかにする。内部監査部門長は、取締役会に品質のアシュアランスと改善のプログラムを監督するように働きかけるべきである。

  1. 内部監査部門長は、IIAの「基準」「内部監査の定義」に示される内部監査の諸活動を業務範囲に含む内部監査部門を確立する責任がある。このことが確実に遂行されるよう、「基準」1300は、内部監査部門長が品質のアシュアランスと改善のプログラム(Quality Assurance and Improvement Program:QA&IP)を開発し維持するよう要請している。
  2. 内部監査部門長は、内部監査の様々なステーク・ホルダーに対し、以下について合理的なアシュアランスを提供するように設計された、諸プロセスを実施する責任がある。以下の諸プロセスには、適切な監督、定期的な内部評価及び品質のアシュアランスの継続的なモニタリング、及び定期的な外部評価が含まれる。
    • 内部監査部門が、IIAの「内部監査の定義」、「倫理綱要」、及び「基準」と一貫性のある「内部監査基本規程」に従って業務を遂行している。
    • 内部監査部門が、有効かつ効率的な方法で運営されている。
    • 内部監査部門が、価値を付加し組織体の運営を改善していると上記のステーク・ホルダーから認められている。
  3. QA&IPは、「内部監査の定義」、「倫理綱要」、「基準」及び専門職としてのベスト・プラクティスに見られるとおり、内部監査部門の業務及び管理のすべての要素を網羅するよう十分に包括的であるべきである。QA&IPのプロセスは、内部監査部門長自ら、または直接の監督下にで実施される。小規模の内部監査部門を除き、内部監査部門長は通常、ほとんどのQA&IPの責任を部下に委嘱する。大規模または複雑な環境(たとえば、多数の事業部かつまたは事業所を有する場)においては、内部監査部門長は、内部監査部門内のアシュアランスやコンサルティング部署から独立した、内部監査部門の幹部の一人を責任者とする、公式のQA&IP係を設置する。責任者である幹部(および少数の要因)は、QA&IPの性行為に必要な活動を管理し、監視する。
  4. 品質のアシュアランスと改善のプログラム(QA&IP)は、内部監査部門により実施されるアシュアランス及びコンサルティングの業務の全領域に対する継続的な評価及び定期的な評価である。これらの継続的な評価及び定期的な評価は以下から構成され、業務遂行の数値目標(たとえば、内部監査の計画の達成状況、サイクルタイム、改善の為の提言の受入率、監査対象部門の満足度など)の継続的な測定と分析が含まれる。もし評価結果が内部監査部門が改善すべき分野を示している場合、内部監査部門長はQA&IPを通じてその改善を実施する。
    • 厳密で包括的なプロセス
    • アシュアランス及びコンサルティングの業務の継続的な監督とテスト
    • 「内部監査の定義」・「倫理綱要」・「基準」への適合の定期的な検証
  5. 評価は、内部監査部門の品質について評価し結論を出すものであるとともに、適切な改善の為の低減につなげるものである。QA&IPには以下の評価が含まれる。
    • 「内部監査の定義」、「倫理綱要」、「基準」への適合性。不適合な重要事項を改善するための時宜を得た是正措置も含む。
    • 内部監査部門の内部監査基本規程、ゴール、目的、ポリシー、及び手続きの妥当性。
    • 組織体のガバナンス、リスク・マネジメント及びコントロールの各プロセスへの貢献
    • 適用される法令及び政府または業界の基準の順守
    • 継続的な改善活動の有効性とベスト・プラクティスの適用
    • 内部監査部門が、組織体の運営に価値を付加し、または改善している度合。
  6. QA&IPの取り組みには、適切かつタイムリーな内部監査部門の資源、技術、プロセス及び手続きの変更などを含む、改善の為の提言のフォローアップが含まれる。
  7. 内部監査部門長は、説明責任と透明性を確保するために、外部品質評価プログラムの結果を伝達し、適切と認められる場合には、内部品質評価プログラムの結果についても、内部監査部門の様々なステーク・ホルダー(たとえば、経営幹部、取締役会、外部監査人など)に伝達する。少なくとも年に一度は、内部監査部門長は、品質評価プログラムの取り組みと結果について、経営幹部と取締役会に報告する必要がある。

プラクティスガイドの一つである「内部監査の有効性と効率性の測定」では内部監査品質改善に係り、その有効性と効率性を質的及び量的な尺度から評価することが重要であるとしている。

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